口内細菌、胃潰瘍を予防
[口内細菌 、胃潰瘍を予防]
(日経産業新聞 2008年6月)
スウェーデンのウプサラ大学は、ある種の口内細菌が胃潰瘍の
予防に役立っているとの研究成果をまとめた。
この細菌は、食事で野菜を食べたときに、硝酸塩という植物成分を
有用な物質に変える働きをしているという。
このため研究チームは口臭や虫歯予防で口腔洗浄剤を多用するのは
好ましくないと指摘している。
ハッカダイコンやカブの1種などに含まれる硝酸塩が口内細菌の
作用で亜硝酸塩という物質に変わっていることを突き止めた。
唾液に含まれた亜硝酸塩が胃液と混ざるなどして胃の粘膜を保護
するという。
http://www.linkdediet.org/hn/modules/weblogD3/details.php?blog_id=44
http://www.oishasan.co.jp/oisha/topics/rireki/08_06_20.html#topics10
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[ピロリ菌]
(ドクターからの健康アドバイス より)
北米の白人においてヘリコバクターピロリという細菌が胃がんの
原因に密接にかかわっているという研究が多いです。
白人ではピロリ菌に対する抗体保有者は少なく、それらの抗体
保有者に胃がんの頻度が高いといわれています。
一方、成人の日本人ではほとんどの人がピロリ菌に対する抗体を
持っていますが、必ずしも胃がんになりません。
胃がんになりやすい状態として萎縮性胃炎や腸上化生という状態が
あります。
萎縮性胃炎を引き起こす原因として塩分の多い食べ物が候補と
してあげられます。
生野菜や果物あるいはビタミンCをよくとっている人では、萎縮性
胃炎は少ない傾向があります。
日本人では年齢と共に萎縮性胃炎の人が増えてきます。
つまり萎縮性胃炎の人では胃酸の分泌は低下し、前述のような
塩酸による防御力は低下し、ピロリ菌が繁殖しやすくなります。
日本から米国に移民した場合、たとえ20歳台に移住しても胃がんの
罹患率は高いままですが、二世になると低下します。
つまりこれは20歳までに食べていたものによって胃の環境はすでに
決まっていることが予想されます。
つまり塩分の多い食べ物をとり、生野菜や果物の摂取が少ないと、
萎縮性胃炎の母地をつくる可能性があります。
こうした環境が上記の硝酸系の発がん物質に暴露しやすくし、
活性酸素の攻撃を受けやすくし、がん化の方向に向かわせると
考えられています。
しかしピロリ菌が直接胃がん発生にかかわったという医学的証拠は
ありません。
ピロリ菌の増える胃の環境は胃潰瘍や胃がんにかかりやすくして
います。
現在までにわかっている胃がん予防にかかわるものとして、上記の
野菜、果物、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンE、カルシウム、
緑茶などがあげられます。
緑茶の胃がん予防効果の有無は、現在賛否両論に分かれています。
緑茶は口腔内細菌に対して殺菌効果があり、緑茶を飲むときは口に
含んでからゆっくり味わうと、胃内の硝酸塩量が減少するのでは
ないかという仮説があります。
従って緑茶と胃がん予防効果については、緑茶の量ばかりでなく
緑茶の温度や飲み方について考慮される必要があると思います。
胃がんリスクを高めているものとして、塩分の多い食べ物、塩分の
多い魚のひらき、魚の燻製、炭水化物が多く低蛋白な食事などが
あげられます。
加工食肉や飲料水中の硝酸塩量についても気になるところです。
疫学的な研究によると、塩分の多い食べ物は成長期の胃の環境を
胃がんになりやすい日本人型にしてしまうようです。
塩はほどほどにとることが大切で、塩の化学反応が胃の粘膜保護を
こわしてしまうことは大いにありうることです。
{出典]大和薬品
ドクターからの健康アドバイス(医学博士 遠藤雄三)
http://www.daiwa-pharm.com/jp/endou-6.html
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[ピロリ菌で酵素誤動作、胃がん作る新たな仕組み解明]
(朝日新聞 2007年04月02日)
胃にすみ着くピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が胃がんを作る
仕組みを、京都大大学院医学研究科の千葉勉教授(消化器内科)、
本庶佑(ほんじょ・たすく)教授(免疫ゲノム医学)らのグループ
が解明、1日付の米医学誌「ネイチャー・メディシン」電子版に
発表する。
本来は免疫細胞にしかないはずの酵素がピロリ菌の刺激で現れ、
誤動作することががんの引き金になっているという。
これまで知られていなかった新たな発がんメカニズムの解明として
注目される。
ピロリ菌は胃粘膜の細胞の間に潜り込んで胃炎を起こし、さらに
症状が進むと胃がんを起こす可能性が指摘されている。
ピロリ菌が感染した胃粘膜の細胞では、その遺伝子の一部に
突然変異が起きていることがわかっており、それが起こる仕組みが
追究されていた。
そこで本庶教授らが注目したのが、99年に自らが発見したAIDと
いう酵素。
この酵素は、細菌などの多様な外敵に対して、様々な抗体を作る
ようにBリンパ球という免疫細胞の遺伝子に突然変異を誘導する
働きを持つ。
通常はBリンパ球でしか働かないが、遺伝子操作で全身で働く
ようにしたネズミでは、胃がんや肺がん、リンパ腫などを起こす
ことを明らかにしていた。
そのため、今回グループは、ピロリ菌に感染したネズミの胃粘膜
細胞でAIDの有無を調べてみた。
すると、本来ないはずのAIDがたくさん存在していることが判明。
さらにその細胞では、がん抑制の作用を持つp53遺伝子など、
複数の遺伝子に突然変異が起きていることを確かめた。
さらにヒトの胃がん組織でもAIDがたくさん存在していることを
見つけた。
C型肝炎ウイルスに感染した肝臓のがん細胞でも同様の現象を
確認しており、千葉教授は「ピロリ菌やC型肝炎ウイルスの感染で
炎症が起き、それが引き金となって免疫細胞にしかないはずの
AIDが作られて細胞の遺伝子に突然変異を起こし、がん化に
つながっていると思われる。さらに詳しい発がんメカニズムを
調べ、予防や治療に役立たせたい」と話している。
http://www.asahi.com/health/news/OSK200704010097.html
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[ヘリコバクター・ピロリ]
(Wikipedia より)
1954年、アメリカの病理学者で消化器病学の大家であった、
エディ・パルマーが、1,000を超える胃の生検標本について検討
した結果、らせん菌が発見できなかったと報告し、Freedbergらの
報告(胃の中にらせん菌が存在する)は誤りであると主張した。
1983年、オーストラリアのロビン・ウォレンとバリー・マーシャル
がヒトの胃から、らせん状の菌を培養することに成功した。
ピロリ菌が発見された当時、慢性胃炎や胃潰瘍はもっぱらストレス
だけが原因であるという説が主流であったが、マーシャルらは
本菌がこれらの疾患の病原体であるという仮説を提唱した。
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[ピロリ菌感染と胃がん発症]
(日経産業新聞 2008年4月)
<粘膜の萎縮性に左右>
厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター
予防研究部長)は、人の胃の粘膜に生息するヘリコバクター・
ピロリ菌への感染と胃がんの発症リスクとの関連は、胃粘膜の
萎縮に左右されるという疫学調査結果をまとめた。
ピロリ菌の除菌が胃がん予防につながるかの判断に役立つ可能性が
ある。
研究班の立道昌幸・昭和大学准教授は、全国の40〜69歳の男女
約4万人を12年間にわたり追跡。
期間中、350人が胃がんを発症した。
胃粘膜の萎縮によって起こる「分化型」と、萎縮とは関係のない
「未分化型」に分けると、242人が分化型で108人が未分化型
だった。
胃がんにならなかった350人を加え、合計700人でピロリ菌への
感染と発症リスクの関連をがんのタイプ別に分析した。
未分化型の胃がんではピロリ菌が多いほど発症リスクも高く
なったのに対し、分化型ではピロリ菌が少ないほど発症リスクは
高いという相反する結果になった。
ピロリ菌への感染は、分化型・未分化型を問わず胃がんのリスクを
高める可能性が高い。
ただ分化型の胃がんでは発症前に胃粘膜の萎縮が進むことが
知られる。
粘膜が萎縮すると感染しにくくなり数が減る。
分化型の胃がんで菌が少ないほど発症リスクが高いのは、すでに
粘膜の萎縮が進んで菌が減ったためだと考えられるという。
ピロリ菌は日本人の5,000万人が感染しているとされ、感染者は
胃がんにかかるリスクが高いことで知られる。
立道准教授は「胃粘膜の萎縮が進んで菌が減少した人は除菌しても
がん予防にはつながらない可能性が高い。除菌は菌が多い人に
実施するのが効果的だろう」と話す。
http://kokorohito.exblog.jp/7731659/
http://www.oishasan.co.jp/oisha/topics/rireki/08_04_25.html#topics7
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[ピロリ菌の発がん性をマウスで確認──北大教授ら]
(NIKKEI NET いきいき健康)
(2008年1月9日/日経産業新聞)
北海道大学遺伝子病制御研究所の畠山昌則教授らの研究チームは、
ヘリコバククー・ピロリ菌に発がんを促す作用があることを
動物実験で突き止めたと発表した。
遺伝子操作で生まれつき体中にピロリ菌を持つようにしたマウス
では胃がんや小腸がんなどがみられた。
ピロリ菌が、がんの〝黒幕〟であることを直接的に示した成果と
している。
ピロリ菌は人の胃の粘膜に生息する細菌。
感染すると慢性の胃炎になる。
疫学研究などから胃や十二指腸に潰瘍を起こしたり、発がんの
リスクを高めたりすることがわかっている。
ただ原因となる物質がほかに存在し、ピロリ菌がその活性を促す
という説もあり、詳細なメカニズムはわかっていなかった。
畠山教授らはこれまでにピロリ菌の体内にある遺伝子「CagA」が
作るたんぱく質が胃の細胞に入ると、正常な組織を作れなくなる
ことを示していた。
今回がん化を直接引き起こすかどうかマウスの実験で調べた。
受精卵を遺伝子操作し、この遺伝子を生まれつき体中に発現する
マウスを約200匹作った。
そのうち2匹が胃がん、4匹が小腸がん、5匹が白血病、12匹が
リンパ腫のがんを発症した。
半数のマウスでは胃壁が厚くなる異常が見られた。
通常のマウス100匹ではがんは発症しなかった。
畠山教授は「ピロリ菌に発がん活性があるといえる成果」と説明
する。
胃がんだけでなく、血液がんも引き起こしている可能性がある
という。
CagAの作るたんぱく質と結合する体内のたんぱく質「SHP-2」の
活性化が発がんに重要な働きをしていることもわかった。
新たな胃がんの予防・治療法の開発につながるという。
http://health.nikkei.co.jp/news/med/index.cfm?i=2008010807207hb
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[東大など、ピロリ菌の長期感染のしくみ解明]
(NIKKEI NET いきいき健康)
(2007年10月11日/日本経済新聞 朝刊)
胃炎や胃潰瘍を引き起こし、胃がんの遠因ともされる「ピロリ菌」
が、胃の粘膜に長期間にわたって感染し続ける仕組みを、東京大学
医科学研究所などの研究チームが突き止めた。
ピロリ菌が胃の細胞に特殊なたんぱく質を注入することで細胞の
新陳代謝が鈍り、菌を排除することができなくなるという。
抗生物質で除菌できない耐性ピロリ菌に効く治療法の開発に
つながると期待される。
研究成果は11日付の米医学誌に掲載される。
ピロリ菌は国内で6,000万人以上が感染しているといわれる。
胃の表面の粘膜に長期間とどまって胃炎などの原因になるほか、
炎症が続くと胃がんの発症にもつながるとみられる。
これまでの研究で、ピロリ菌は胃の細胞に付着して「CagA」と
呼ぶたんぱく質を分泌することが知られていたが、その働きは
詳しくわかっていなかった。
http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2007101010049h1
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[深海にピロリ菌の先祖・海洋機構がゲノム解読]
[NIKKEI NET いきいき健康 2007年7月3日]
海洋研究開発機構の研究チームは、胃潰瘍などの原因とされる
ピロリ菌の“先祖”が、深海に生息する細菌であることを示す証拠を
発見した。
深海の細菌のゲノム(全遺伝情報)を解読、多くの遺伝子が共通
していた。
病原菌の進化の歴史解明のほか、治療法の開発にもつながると
期待している。
研究チームは、沖縄本島の北北西約200キロメートル、水深
1,000メートルの海底で見つけた2種類の細菌を分析した。
この細菌はセ氏300度以上の熱水が噴き出す場所にすむ。
ゲノムを解析した結果、大型の生物にすみつくための共生や感染に
かかわる遺伝子を持っていることが判明した。
胃潰瘍の原因とされるピロリ菌などの病原菌も持っている遺伝子
だった。
ただ、ピロリ菌のような病気につながる遺伝子は持って
いなかった。
http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2007070302989h1
http://yokoyama-dental.jp/
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千葉県柏市・千葉県松戸市・東京都練馬区・東京都大田区・東京都港区・
横浜市・
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(日経産業新聞 2008年6月)
スウェーデンのウプサラ大学は、ある種の口内細菌が胃潰瘍の
予防に役立っているとの研究成果をまとめた。
この細菌は、食事で野菜を食べたときに、硝酸塩という植物成分を
有用な物質に変える働きをしているという。
このため研究チームは口臭や虫歯予防で口腔洗浄剤を多用するのは
好ましくないと指摘している。
ハッカダイコンやカブの1種などに含まれる硝酸塩が口内細菌の
作用で亜硝酸塩という物質に変わっていることを突き止めた。
唾液に含まれた亜硝酸塩が胃液と混ざるなどして胃の粘膜を保護
するという。
http://www.linkdediet.org/hn/modules/weblogD3/details.php?blog_id=44
http://www.oishasan.co.jp/oisha/topics/rireki/08_06_20.html#topics10
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[ピロリ菌]
(ドクターからの健康アドバイス より)
北米の白人においてヘリコバクターピロリという細菌が胃がんの
原因に密接にかかわっているという研究が多いです。
白人ではピロリ菌に対する抗体保有者は少なく、それらの抗体
保有者に胃がんの頻度が高いといわれています。
一方、成人の日本人ではほとんどの人がピロリ菌に対する抗体を
持っていますが、必ずしも胃がんになりません。
胃がんになりやすい状態として萎縮性胃炎や腸上化生という状態が
あります。
萎縮性胃炎を引き起こす原因として塩分の多い食べ物が候補と
してあげられます。
生野菜や果物あるいはビタミンCをよくとっている人では、萎縮性
胃炎は少ない傾向があります。
日本人では年齢と共に萎縮性胃炎の人が増えてきます。
つまり萎縮性胃炎の人では胃酸の分泌は低下し、前述のような
塩酸による防御力は低下し、ピロリ菌が繁殖しやすくなります。
日本から米国に移民した場合、たとえ20歳台に移住しても胃がんの
罹患率は高いままですが、二世になると低下します。
つまりこれは20歳までに食べていたものによって胃の環境はすでに
決まっていることが予想されます。
つまり塩分の多い食べ物をとり、生野菜や果物の摂取が少ないと、
萎縮性胃炎の母地をつくる可能性があります。
こうした環境が上記の硝酸系の発がん物質に暴露しやすくし、
活性酸素の攻撃を受けやすくし、がん化の方向に向かわせると
考えられています。
しかしピロリ菌が直接胃がん発生にかかわったという医学的証拠は
ありません。
ピロリ菌の増える胃の環境は胃潰瘍や胃がんにかかりやすくして
います。
現在までにわかっている胃がん予防にかかわるものとして、上記の
野菜、果物、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンE、カルシウム、
緑茶などがあげられます。
緑茶の胃がん予防効果の有無は、現在賛否両論に分かれています。
緑茶は口腔内細菌に対して殺菌効果があり、緑茶を飲むときは口に
含んでからゆっくり味わうと、胃内の硝酸塩量が減少するのでは
ないかという仮説があります。
従って緑茶と胃がん予防効果については、緑茶の量ばかりでなく
緑茶の温度や飲み方について考慮される必要があると思います。
胃がんリスクを高めているものとして、塩分の多い食べ物、塩分の
多い魚のひらき、魚の燻製、炭水化物が多く低蛋白な食事などが
あげられます。
加工食肉や飲料水中の硝酸塩量についても気になるところです。
疫学的な研究によると、塩分の多い食べ物は成長期の胃の環境を
胃がんになりやすい日本人型にしてしまうようです。
塩はほどほどにとることが大切で、塩の化学反応が胃の粘膜保護を
こわしてしまうことは大いにありうることです。
{出典]大和薬品
ドクターからの健康アドバイス(医学博士 遠藤雄三)
http://www.daiwa-pharm.com/jp/endou-6.html
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[ピロリ菌で酵素誤動作、胃がん作る新たな仕組み解明]
(朝日新聞 2007年04月02日)
胃にすみ着くピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が胃がんを作る
仕組みを、京都大大学院医学研究科の千葉勉教授(消化器内科)、
本庶佑(ほんじょ・たすく)教授(免疫ゲノム医学)らのグループ
が解明、1日付の米医学誌「ネイチャー・メディシン」電子版に
発表する。
本来は免疫細胞にしかないはずの酵素がピロリ菌の刺激で現れ、
誤動作することががんの引き金になっているという。
これまで知られていなかった新たな発がんメカニズムの解明として
注目される。
ピロリ菌は胃粘膜の細胞の間に潜り込んで胃炎を起こし、さらに
症状が進むと胃がんを起こす可能性が指摘されている。
ピロリ菌が感染した胃粘膜の細胞では、その遺伝子の一部に
突然変異が起きていることがわかっており、それが起こる仕組みが
追究されていた。
そこで本庶教授らが注目したのが、99年に自らが発見したAIDと
いう酵素。
この酵素は、細菌などの多様な外敵に対して、様々な抗体を作る
ようにBリンパ球という免疫細胞の遺伝子に突然変異を誘導する
働きを持つ。
通常はBリンパ球でしか働かないが、遺伝子操作で全身で働く
ようにしたネズミでは、胃がんや肺がん、リンパ腫などを起こす
ことを明らかにしていた。
そのため、今回グループは、ピロリ菌に感染したネズミの胃粘膜
細胞でAIDの有無を調べてみた。
すると、本来ないはずのAIDがたくさん存在していることが判明。
さらにその細胞では、がん抑制の作用を持つp53遺伝子など、
複数の遺伝子に突然変異が起きていることを確かめた。
さらにヒトの胃がん組織でもAIDがたくさん存在していることを
見つけた。
C型肝炎ウイルスに感染した肝臓のがん細胞でも同様の現象を
確認しており、千葉教授は「ピロリ菌やC型肝炎ウイルスの感染で
炎症が起き、それが引き金となって免疫細胞にしかないはずの
AIDが作られて細胞の遺伝子に突然変異を起こし、がん化に
つながっていると思われる。さらに詳しい発がんメカニズムを
調べ、予防や治療に役立たせたい」と話している。
http://www.asahi.com/health/news/OSK200704010097.html
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[ヘリコバクター・ピロリ]
(Wikipedia より)
1954年、アメリカの病理学者で消化器病学の大家であった、
エディ・パルマーが、1,000を超える胃の生検標本について検討
した結果、らせん菌が発見できなかったと報告し、Freedbergらの
報告(胃の中にらせん菌が存在する)は誤りであると主張した。
1983年、オーストラリアのロビン・ウォレンとバリー・マーシャル
がヒトの胃から、らせん状の菌を培養することに成功した。
ピロリ菌が発見された当時、慢性胃炎や胃潰瘍はもっぱらストレス
だけが原因であるという説が主流であったが、マーシャルらは
本菌がこれらの疾患の病原体であるという仮説を提唱した。
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[ピロリ菌感染と胃がん発症]
(日経産業新聞 2008年4月)
<粘膜の萎縮性に左右>
厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター
予防研究部長)は、人の胃の粘膜に生息するヘリコバクター・
ピロリ菌への感染と胃がんの発症リスクとの関連は、胃粘膜の
萎縮に左右されるという疫学調査結果をまとめた。
ピロリ菌の除菌が胃がん予防につながるかの判断に役立つ可能性が
ある。
研究班の立道昌幸・昭和大学准教授は、全国の40〜69歳の男女
約4万人を12年間にわたり追跡。
期間中、350人が胃がんを発症した。
胃粘膜の萎縮によって起こる「分化型」と、萎縮とは関係のない
「未分化型」に分けると、242人が分化型で108人が未分化型
だった。
胃がんにならなかった350人を加え、合計700人でピロリ菌への
感染と発症リスクの関連をがんのタイプ別に分析した。
未分化型の胃がんではピロリ菌が多いほど発症リスクも高く
なったのに対し、分化型ではピロリ菌が少ないほど発症リスクは
高いという相反する結果になった。
ピロリ菌への感染は、分化型・未分化型を問わず胃がんのリスクを
高める可能性が高い。
ただ分化型の胃がんでは発症前に胃粘膜の萎縮が進むことが
知られる。
粘膜が萎縮すると感染しにくくなり数が減る。
分化型の胃がんで菌が少ないほど発症リスクが高いのは、すでに
粘膜の萎縮が進んで菌が減ったためだと考えられるという。
ピロリ菌は日本人の5,000万人が感染しているとされ、感染者は
胃がんにかかるリスクが高いことで知られる。
立道准教授は「胃粘膜の萎縮が進んで菌が減少した人は除菌しても
がん予防にはつながらない可能性が高い。除菌は菌が多い人に
実施するのが効果的だろう」と話す。
http://kokorohito.exblog.jp/7731659/
http://www.oishasan.co.jp/oisha/topics/rireki/08_04_25.html#topics7
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[ピロリ菌の発がん性をマウスで確認──北大教授ら]
(NIKKEI NET いきいき健康)
(2008年1月9日/日経産業新聞)
北海道大学遺伝子病制御研究所の畠山昌則教授らの研究チームは、
ヘリコバククー・ピロリ菌に発がんを促す作用があることを
動物実験で突き止めたと発表した。
遺伝子操作で生まれつき体中にピロリ菌を持つようにしたマウス
では胃がんや小腸がんなどがみられた。
ピロリ菌が、がんの〝黒幕〟であることを直接的に示した成果と
している。
ピロリ菌は人の胃の粘膜に生息する細菌。
感染すると慢性の胃炎になる。
疫学研究などから胃や十二指腸に潰瘍を起こしたり、発がんの
リスクを高めたりすることがわかっている。
ただ原因となる物質がほかに存在し、ピロリ菌がその活性を促す
という説もあり、詳細なメカニズムはわかっていなかった。
畠山教授らはこれまでにピロリ菌の体内にある遺伝子「CagA」が
作るたんぱく質が胃の細胞に入ると、正常な組織を作れなくなる
ことを示していた。
今回がん化を直接引き起こすかどうかマウスの実験で調べた。
受精卵を遺伝子操作し、この遺伝子を生まれつき体中に発現する
マウスを約200匹作った。
そのうち2匹が胃がん、4匹が小腸がん、5匹が白血病、12匹が
リンパ腫のがんを発症した。
半数のマウスでは胃壁が厚くなる異常が見られた。
通常のマウス100匹ではがんは発症しなかった。
畠山教授は「ピロリ菌に発がん活性があるといえる成果」と説明
する。
胃がんだけでなく、血液がんも引き起こしている可能性がある
という。
CagAの作るたんぱく質と結合する体内のたんぱく質「SHP-2」の
活性化が発がんに重要な働きをしていることもわかった。
新たな胃がんの予防・治療法の開発につながるという。
http://health.nikkei.co.jp/news/med/index.cfm?i=2008010807207hb
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[東大など、ピロリ菌の長期感染のしくみ解明]
(NIKKEI NET いきいき健康)
(2007年10月11日/日本経済新聞 朝刊)
胃炎や胃潰瘍を引き起こし、胃がんの遠因ともされる「ピロリ菌」
が、胃の粘膜に長期間にわたって感染し続ける仕組みを、東京大学
医科学研究所などの研究チームが突き止めた。
ピロリ菌が胃の細胞に特殊なたんぱく質を注入することで細胞の
新陳代謝が鈍り、菌を排除することができなくなるという。
抗生物質で除菌できない耐性ピロリ菌に効く治療法の開発に
つながると期待される。
研究成果は11日付の米医学誌に掲載される。
ピロリ菌は国内で6,000万人以上が感染しているといわれる。
胃の表面の粘膜に長期間とどまって胃炎などの原因になるほか、
炎症が続くと胃がんの発症にもつながるとみられる。
これまでの研究で、ピロリ菌は胃の細胞に付着して「CagA」と
呼ぶたんぱく質を分泌することが知られていたが、その働きは
詳しくわかっていなかった。
http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2007101010049h1
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[深海にピロリ菌の先祖・海洋機構がゲノム解読]
[NIKKEI NET いきいき健康 2007年7月3日]
海洋研究開発機構の研究チームは、胃潰瘍などの原因とされる
ピロリ菌の“先祖”が、深海に生息する細菌であることを示す証拠を
発見した。
深海の細菌のゲノム(全遺伝情報)を解読、多くの遺伝子が共通
していた。
病原菌の進化の歴史解明のほか、治療法の開発にもつながると
期待している。
研究チームは、沖縄本島の北北西約200キロメートル、水深
1,000メートルの海底で見つけた2種類の細菌を分析した。
この細菌はセ氏300度以上の熱水が噴き出す場所にすむ。
ゲノムを解析した結果、大型の生物にすみつくための共生や感染に
かかわる遺伝子を持っていることが判明した。
胃潰瘍の原因とされるピロリ菌などの病原菌も持っている遺伝子
だった。
ただ、ピロリ菌のような病気につながる遺伝子は持って
いなかった。
http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2007070302989h1
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